レンチキュラー作成経緯

レンチキュラー

ホログラムシールからの妥協

シール作製を趣味で行っていた時、ビックリマン世代としてはやっぱり、ブラックゼウスのようなホログラムシールにあこがれるというもの。

何とか作れないかといろいろ調べましたが、業者へ頼むと数十万レベルでお金がかかることがわかりました。
無理だ無理。

外国のホログラムキットを取り寄せて、なんとなくホログラムを作成したりしましたが、レーザーが危険だったり、使う薬品がちょっと抵抗ある内容だったので、結婚した身としてはこれ以上踏み込むのはやめよう、とあきらめました。

(ぶっちゃけうまくいってねえな)

ホロを追い求めて、レンチに出会う

上記キットを買う前にいろいろ調べていた時。

日本でもホログラム作成キットを売っていたところがあって、今は危険性のため売るのをやめたけど、質問には答えます、みたいなとてもやさしいサイト様があったので、

『レインボーホロが作りたくてこれだけ調べたんですが、ここで行き詰ってしまってこれ以降分かりません、作り方を教えてもらえませんか』

とダメもとで質問したら、とても丁寧に教えてくれました。
ビビるレベルで。

【クレジットカードなどの銀色に光るホログラムの作り方】
・マスターホログラムとなるフレネル撮影を実施…①
・①をもとに実像再生し、その場所に感光材料(フォトレジスト)を配置し、撮影…②
  → 白黒濃淡ではなく凹凸で記録可能
 ※ 虹色に変化させたい場合、スリットを入れてレインボウホログラムにする
・②を金型として、透明なフィルムに転写
・このフィルムの裏面へアルミ蒸着

【安く作ってくれる会社がない背景】
・この技術が出始めた1990年頃は、ホログラムステッカーを作る会社が日本でも数社あった
・ところが、セキュリティで使用するため、大手印刷会社から特許侵害で訴えるぞとほとんどの会社が警告を受けて撤退
・私のところへも製作依頼が来たこともあったが、犯罪に巻き込まれたり賠償金などで訴えられるのが嫌なので関わらないことにした
・同じように、知識のあった人たちも関わらないようにしたため、ネットでも詳しい情報は得にくい
・なので、詳しい作り方を知りたい場合、特許を検索するとよい

【個人作成しようとした場合の難点】
・フォトレジストの入手が難しい(薬品の取り扱いが最近はうるさい)
・レーザーや光学機器の習熟が必要(お金と時間がかかる)
・フィルムへの転写、アルミ蒸着など(特殊な機械が必要)
・セキュリティ技術のため、公安に睨まれるかも
・費用対効果を考えると割に合わない(だからセキュリティに使われる)
・日本で作ってもらおうと思ったら、大日本印刷(ビックリマンシールを印刷していたところ!)か凸版印刷に頼めばよい…ただし、べらぼうに高い
・安くできたらセキュリティの意味がないので、わざと大量で高額にしているらしい
・少しでも安くと思ったら、台湾、中国、韓国の会社で数十万円で作ってもらえるかも

と、とても親切に、残念な事実を教えていただきました。

・もしよければ、あなたの求めることに近しいことができるかもしれないので、うちで売っているレンチキュラー試さない?

とお勧めいただいたのですが、まだホログラムをあきらめきれなかったので、その時はいったん保留。

海外のホログラムキットを購入・実験後、ホログラムをあきらめた時、あの時お勧めいただいたレンチキュラーを試してみるか、という思いに至りました。

レンチキュラーの勉強

ホログラムよりは難しくないですが、レンチキュラーも作成にはそこそこ理解が必要となります。

とはいえホログラムとは違い、仕組みを説明しているサイトが非常に多いので、そこはネット上をあさるだけでもなんとかなりました。

いくつかの種類のレンチキュラーシートを購入し、ネットで得た知識を総動員して元絵を作り、印刷してシートに張り付けてみました。

なんだこれ、面白いじゃねえか

チェンジングの要素として、絵の切り替えではなく色の切り替えを細かく指定してみたら、なんかレインボーっぽくなったぞ?

これは良い、といろいろとたくさん作ってみました。

図らずも立体的に見えてきれいなシールなども作れました。

何枚も絵をかいて、それを細切れにして並べる必要がありますが、面倒なのでそれ用のソフトも自作しました。

こういうの、仕事以上に本気になれて楽しいです。

BOOTHで作成したシールをいくつか売りましたが、思った以上に売れて楽しかったです。

今は時間が無くなってしまったので作成、販売を中止しています。
再開するかはわかりません。

ソフトは公開済み

コメント

タイトルとURLをコピーしました